院長コラムCOLUMN

Oreg Protopopov氏に見る、理想の在り方

2025.04.12

皆さんはつい人と比べて自分を否定することはありますでしょうか?これは多かれ少なかれ、経験しますよね。

マウンティングという言葉がありますが、これは相手と自分とで競い合い、勝ち負けのような意識の中で人間関係が展開されている状態ですね。

仕事をしていて、社会に認められたい、職場に認められたいという意識もまた誰しも経験しているのではないでしょうか?仕事で認めてもらえることは収入にも直結するため、ある種生存本能がもたらす切実な要素でもあります。職場で自分の価値が否定されることはとても辛いことですね。

これらの意識は基本的に、外に自分の価値の承認を求めるという意識になると思います。

これは人間社会で生きる上で、必要な意識だと思います。

同時に人間には内面から溢れ出す感情や、情熱、やりたいこと、在りたい姿といった、内面からの表現というものがあります。内面から湧き出るものが適切に表現される時、人は幸せや生きがいを感じられるのではないかと思います。仕事を通して、自分の内面の輝きを社会の中で表現できることは、幸せなことだと思います。そして自分の内面を輝かせてこそ、他人の輝きにも気づくことができるのだろうと思います。

しかし外側ばかりに囚われ、外的な環境に合わせてばかりだと、この自分の内面から湧き出るものを見失ってしまいます。人から否定されないようにという意識が強すぎると、恐怖心で心が萎縮してしまいます。これは人を否定する側にも、人から否定される側にも、意識が外に囚われている限り起きると思います。

前置きが長くなりました。

今日は最近教えて頂いた(*)、ロシアのプロトポポフ夫妻という1980年代に活躍されたフィギュアースケーターのスケートの中に、この内面の輝きの力強い在り方を認めたのでご紹介いたします。(*千賀一生さんのメルマガより)

まずは映像をご覧頂きたいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=cg5r7Xi5RpM

これを見た時、とても荘厳で、全身で祈るようなスケートの迫力に驚きました。

どのシーンを見ても、動きの中に内面の美しさが滲み出ています。特に男性のオレグ・プロトポポフ氏の寡黙な飾らない姿と、天に向かって両手を合わせて祈るような姿がすごいです。

フィギュアスケートは、芸術の表現でもありながら、スポーツとして技を競うという側面もある競技です。審査員に点数をつけてもらうため、競技の構造的に“人に審査され評価してもらう”という、外向きの意識が求められる面があります。実際に技術を見せつけるような意識を感じさせる選手を目にすることも多いです。

そんな世界において、確かにこのご夫妻は、見せつけようとか、そういう外に承認を求める意識を一切感じさせず、ただただ内面の美しい祈りのような世界を、言葉ではなく、体を通して表現しています。ただただ心から溢れるものを表現する、そこに承認も証明も求めないその在り方が、心を震わせるのだと思います。会場の聴衆は、夫妻を承認したのではなく、共鳴しています。

現実の日常生活においては、もちろん内面ばかり見ているわけにはいきません。

しかし比較意識や競争意識から離れ、仕事や家事を通して内面の輝きを社会や家庭の中で表現するといったスタンスも忘れないようにしたいですね。

Information

内科・糖尿病内科・内分泌内科・肥満外来

時間/曜日
午前診療
9:00-12:30
院長 院長 安部倉 院長 院長 院長/
田中(聡)
院長/
山本
午後診療
15:30-19:00
院長 院長 院長 院長

水曜午後、土曜午後、日曜日午後、祝日

※日曜は原則月2回診療します。

漢方内科

時間/曜日
午前診療
9:00-12:30
田中
(実)
田中
(実)
田中
(実)
午後診療
15:30-19:00
田中
(実)
田中
(実)

月曜午後、火曜午前、水曜日、木曜日、土曜午後、日曜日

急遽、診療日程が変更となる場合もあります。
受診前に診療スケジュールをご参照ください。