院長コラムCOLUMN

健康にとって大事なこと〜自分が幸せでいるということ〜

2023.11.17

いつもコラムを見てくださり有難うございます。「コラムを見ました」と何名かの方に声をかけていただき嬉しいです。

私が普段心がけていることの一つが「自分が幸せかどうか」ということです。

これは中々できそうでできないことなのです。

まず、私達は基本的に「自分が我慢して全体のために尽くす」ことが美徳とされる社会で育っています。このため無意識に我慢してストレスを溜めていることが多いのです。大人になる過程でこのプロセスが当たり前になってくるからです。

私は医師になって6年目くらいまでは、自分の体を削って頑張って働いて自分の能力を高め、職場で役にたつ人間になろうという姿勢だったと思います。しかしそういう姿勢を続けていると自分のための時間を持つことが許せなくなります。家も散らかります。若いから良かったのですが自分の体のこともケアしなくなります。いつしか不眠症になったり、いつも疲れていて不機嫌になっていたりしました。

家庭ができて子供が生まれた時、さらに家事育児も夫婦で分担するようになると、仕事・家事・育児で何か限界を超えたような状態になりました。家の中の雰囲気も殺伐としたものになることが度々ありました。仕事でも行き詰まりこのままではいけないと思うようになりました。

そんな時に出会った言葉が「自分が幸せでいることは周囲への最大の貢献である」でした。それ以来我が家ではこれを最優先にすることにしました。お互いが我慢して家事を頑張るのではなく、無理だと思ったら家事を減らす、外注する、誰かに助けてもらうということにしていったのです。料理は平日にはオイシックスという通販のキットに変えました。ファミリーサポートセンターやシルバー人材センターの方に子供を見ていただいたり、家事を手伝っていただきました。仕事についても自分のできる範囲を慎重に見極めて、無理をしないように少しずつ調整するようになりました。そうしていくと家が少しずつ心地よい空間に変わりました。職場でも過ごしやすくなりました。

人間には「自分が幸せかどうか」を感じるセンサーがあります。我慢に我慢を重ねているとセンサーが鈍くなってしまいます。我慢を一つ止めると、センサーの感度が少し回復して、新たな我慢に気づくことができます。そうやって一つ一つ時間をかけて心の緊張がほぐれていきました。自分が幸せかどうか、どういう時に心がこわばって、どういう時に緩むのかと確認して実践する作業が自分に向き合うということなのだと思います。

患者さんを診療していると、仕事や家庭のために自分を犠牲にして頑張ってきた結果、心身のバランスを崩されているのではないかと感じることがあります。ある程度漢方薬などで症状を緩和することができますが、根本的なところではこの「自分が幸せでいること」に対してコミットしていただくことが必要なのかもしれないと感じることがあります。

周りの環境を変えることは、職場・家庭の条件などもありますし、いきなり我慢を全部やめるということではもちろんありません。現実的に可能な範囲で、時間をかけて少しずつ変えていくということが大事だと思います。周りの人との時間をかけた意思疎通も大切ですね。

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